背景

円卓の騎士をモチーフとして

ガンダム派生作品、SDガンダムを語る

日本を代表する作品としてその地位を確固たるものとしているガンダムシリーズ、派生作品も多い中で一際異彩を放っているのが『SDガンダムシリーズ』ではないでしょうか。このサイトではそんなSDガンダムの魅力を紐解きつつ、考察していきます。

背景

より騎士らしく

ガンダムが騎士になっているというとおかしくないと思う人はいるだろうか、個人的には一個の生命体として描かれている世界観に、そもそも身体は人間的な生身なんだろうかと疑問に思うことがある。気にしてはいけない部分なのかもしれないが、ガンダムはガンダムとして見るべきでしょう。とはいえ機械的なイメージを持たず、あくまでそういうものだと認識する必要はありそうだ。そんな騎士ガンダムの中でも個人的に特におすすめしたい作品がある、『SDガンダム外伝 円卓の騎士編』という作品についてだ。

円卓の騎士というだけあって、すぐにアーサー王伝説をモチーフにしていると理解できるでしょう。今作では前作以上に騎士らしいガンダム達が作中で活躍します、魔法なども登場してよりヨーロッパで描かれた童話のような、まるで指輪物語を連想させる世界観が繰り広げられている。剣で活躍するガンダム達が立派に騎士道を胸に活躍している姿を、子供ながらに見ていて心踊らされたものだ。

騎士ガンダムの中では、発表されてから20数年という時間は経過しているものの、いまだに高い人気を誇っている。

登場するガンダムについて

アーサー王伝説といえば、なんといってもアーサー・ペンドラゴンをおいて他にない。そんなアーサー王がやがて迎え入れるようになるのが、13人の騎士として活躍する円卓の騎士と呼ばれるものだ。現在では円卓の騎士、アーサー王というと別作品があまりにフューチャーされているので、騎士ガンダムを取り上げてもイマイチピンと来ない人もいるでしょう。それはそれでしょうがない、何せ忠実とも言え、さらには独創性あふれる世界観で構成されたアーサー王が描かれているためだ。

ただ今作においても円卓の騎士と称される13人の騎士こそ登場するものの、実際の物語に登場する騎士ガンダムたちが誰に相当するのか、確定するのは難しい。あくまで予測の範囲になるが、

  • 皇騎士=アーサー王
  • 鎧騎士=ガウェイン
  • 風騎士=ガヘリス(?)

おおまかに見るとこのように分類されていると見られます。他にもランスロットやモルドレッドといった有名すぎる騎士もいるのですが、円卓の騎士になぞらえた人物像ではないため、定義するのは至難の業だ。そもそも円卓の騎士の人間像をそのまま投影したら、ガンダムにあるまじき愛憎入り乱れる壮絶すぎる悲惨な結末しか見えてこない。それはそれで子どもたちの憧れとも言える作品にあるまじき展開だ。

円卓の騎士をモチーフにしているとはいえ、男同士の友情やら男女の不和やら不倫やら、挙げ句の果てに裏切りを起こしたりという状況をガンダムが演じているというだけで黒すぎる。あくまで円卓の騎士を題材に作られている、そう解釈して見るといいでしょう。

ガンダム中心に

今作ではガンダムが基本的に登場する物語となり、時折人間キャラも出てくるものの主要キャラではない、どうしてこのキャラクターなのかといった疑問が生まれてきます。アムロだったりシャアだったりが出てきてしまうと、それだけ存在感が誇張されて物語の展開を食ってしまいかねないという危険からか。何しろどの作品を語る上でもこの二人は特に重要な立ち位置で描かれているため、外そうとしても外れないのが特徴だ。

ある意味呪いのように見えなくもないため、今作では外野の中でも外野に位置してもらっていると言っても良い。

聖杯を巡る戦い

アーサー王伝説をモチーフに今作は語られていますが、アーサー王物語といえばなんといっても『聖杯探索』が一番にあげられる。実際の物語ではランスロットの息子、ガラハッドのみが聖杯を見つけることに成功し、天に昇華されるという結末を迎えている。心清らかなものでなければ聖杯に選ばれない、そんな理由はあれどやはり目的はどんな願いもかなえられるという万能の杯としての素養こそが最大の焦点でしょう。

今作において主人公たる皇騎士はただ1人生き延びて何も知らぬまま生活していたが、あるきっかけにより自分が皇族であることを思い出して活動していくことになる。物語は聖杯を巡り、誰が万能の願望器を手に入れるかに焦点が当てられて物語が加速していきます。

見たことがない、騎士ガンダムってこんなにおもしろいんだぞと本気でおすすめしているので、見てみたいという人は一度騙されたと思って見て欲しい。